「サザエさん」視ずに二人で出掛けよう
(迫る明日から駆け落ちしよう)
「いい人」とガードの堅い君が言う
(俺も守りに入ってしまう)
教員に 習った英語で デストロイ
散歩して見上げて還る夜明けかな
いつ見ても競馬新聞読んでるね
御父さん今日の夕飯なんですか
母さんの苦手克服応援し
大學は人間ばかりがあふれいて
苦手分野と良識が溢れる ....
私たち いったい何を 伝えるか
アルコールランプのあかりでキスをする
黒煙を上げる町角 ガムを噛む
星を映す海 静まってゆく宇宙葬
まちじゅうのガラスを割ろうよ 春来る
家 ....
夏の花 散った血って 苦いかな
苦い色 私の胸に 刺す鏡
鏡越し バイバイと言う あなたの背
背中から 恋歌唄う ひとしずく
泣けるのは 今もあなたが 好きだから
純愛はゴム一枚の薄さかな
オレの子か百歩譲って神の子か
何をする所かレディースクリニック
堕ろす朝は猫なで声の色男
産む機械ではなく堕ろす機械なり
捨てるより堕ろした方がにぎ ....
梅林へ続く道を風に聞く
鼻詰まり梅のかおりがわからない
昼過ぎに出かけて青天を悔やむ
良い影を供に飛行機雲を追う
あおぐ小春日和にすくまぬ手足
思い人などいなくとも春の音
ぽかぽかとしか言えぬ陽にぽかぽかる
あやうくバス行き過ぎる我影な ....
今日は好き明日のことは明日聞いて
そばにいて うんと言えないあなたは優しい
捨てられたタバコの空き箱思いを馳せる
ネックレスわざと忘れたわけではないけど
サッカーに嫉妬していた ....
吠えたちて 主人を守る けなげさよ
増水で 花火大会 流れけり
足元に ネズミ花火の くるくると
ゴキちゃんを 踏んでは流す 涙かな
些かの所労もなくて時過ぎぬ
トラブルの中で浮かぶる友の顔
友人と呼びにし友よ秋深し
友達ととぬだちの差夢二尺
友達というならやめて友達を
秋深しどんぐり拾って歩いてる
....
冬空を元恋人が散ってゆく
変な虫乾いてる神聖な歩道
何人も好きになってわたし散り散り
寒空に陽が当たっても眠る虫
ひとりで呪ったり赦したり無駄無駄
歩くに寒く転がるに風よわし
....
押し入れで眠るギターは夢を見ず
遺伝子の螺子が切れたと誑かす
学部長もう迷宮が足りません
ぼんやりとして逆流を踏み外す
止むを得ず総人口に含まれる
この石はあと何時間もちますか ....
スイカ種 ププッと飛ばす 人の顔
スイカ割り 叩いて気づく 頭かな
スイカ割り 割れた姿は 流血事
こらカラス 俺の西瓜に 手を出すな
すいか待ち カラスに喰われ こんちきしょう
....
重そうな空たおしたら蠅まみれ
光るなら先に教えろ糞稲妻
政治屋の住む通りだけ雪は無し
消えるのは己れが先か火が先か
おまえらがおまえらかどう ....
こし周り いとしい子らの 喰いのこし
死ぬのなら宿題やってからにして
経験が尻の穴から漏れてゆく
からっぽの腹に詰め込む黒い綿
目の玉が飛び出てるから押し込んで
これナイフ食べやすい大きさに切る
眠れない
だけど必ず
朝は来る
憂鬱な
気分にさせる
冬寒く
もう駄目だ
明日になれば
....
聞こえる穿つ音星空に連結する
鴫死す幾たびかは女の群
戸がある不埒な佇まいに兎の介在
風に晒す砂の柩の航路に蛾
雑な渓谷横たわる眼の下から吐息
疾く運ばれ溶ける緑脳裏で阻 ....
ピアノ弾く
指先踊る
バレリーナ
三度の飯を三角に並べて呼ぶ声
水張る桶に垂直に竹槍背後尖らせ
ナッツ噛む海辺は巨大な透明な墓
迂回して絶える血筋の脆い煮沸
傘潰したトンネルに死後鉄パイプ詰めに
泡に寄せ ....
しんしんと 降るは涙か 粉雪か
ひりひりと 空を握る手 掴めない
しくしくと 胸のこの辺 君もそう?
どくどくと 感じているよ そろそろね
ぽとぽとと 背中に書いた さようなら ....
まじない交わす曲がり道射す日とがらす影
振り子の振り幅そっくりに積むごみの管
鴉の纏う銀朝焼けの一カ所に脱ぐ
家族ローソク持ちビルから材木突き落とす
有無の調べが聞こえる窓辺の ....
うさぎの眼 泣いてないよと 睨む{ルビ金星=ほし}
通学路 さようなら僕 吐き捨てて
明日から 殺してしまえ 皆悪魔
{引用=先生見てくださいこれが現実です。}
エロオヤジ 宴会隊長 ひかれてナンボ
わが妻をカマキリと思い頭差し出す
パンツ脱ぎ「の」の字を描けとムスコに言われ
交際費稟議おりずに自腹切る
クリスマス サンタのコスプレ今年 ....
囲まれてクマのプーさんマワされる
お茶の間でドラえもんを押し倒す
オバQを脱がした夜の熱にうかされ
ポケモンを発光させて暖をとる
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【川柳】17音律「5.7.5」を基本とした川柳作品のみ受け付けます。川柳批評は散文のカテゴリへ。
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