相槌の一念により喜怒哀楽を左右して 色々な未来
煩悩の薪を焚き 智火現前 生命(いのち)の尊厳根本にして
自他彼此の差別の楔(くさび) 善悪に通じ愛憎を生む 一念如何に
「明日から」「明後日から」と先延ばし今すぐやろうとしない長男
真夜中に激しい雨で目が覚める梅雨はまだまだ衰え知らず
雨上がり静寂だけがそこにある賑やかな夏引き寄せている
花の雨降らせ ....
花が咲き「因」のち
果(このみ)がなる「果」は 因果異時。
華「因」と蓮(このみ)「果」が俱時なる不思議
叱られた痕を想えず一人居の宇宙で祖父はほほ笑んでいる
夢ばかり追い過ぎて消えたいくつもの夜想う時さやかな吐息
オリオンは故人を恋う夜ひたすらに心静まるかたちしている
時計見て仕事に向かう人の波十分早く起きること出来ず
眠れない夜は決まって悩み事グルグル回り答えが出ない
水溜まり避けながら歩く田舎道梅雨は明けても雨降り続く
窓の外白い砂浜広がって思 ....
{ルビ夕星=ゆうずつ}のけなげも知らず東京の空に物言うよそ者を撃つ
片道の切符求めて上野からママにスマホを観ている桜樹
災害時かならず守る{ルビ父母=ちちはは}の若い一枚みじめな矜 ....
日だまりで我の手を引き歯を立てる人のたたえる仏さまの笑み
くるくると跳びゆく記憶万華鏡、幾年(いくとせ)も前瞬きの今
だれだれの娘妻母と来て今はじめて送るキヨさんの日々
折れた芯囲む分厚いダウンから私をみては首引っ込める
嫌われることが嫌いな君いつも人から嫌う自由を奪う
坂道をペダル漕がずに下ってく向かい風には慣れて久しい
嘘だけ ....
吾が髪の残り愛しくパソコンは「renntann」ばかりの日日に春立つ
立春のひかりは温し替えの無きいのち托せるふみ投函す
だってまだ夜明けなんか知らないし。十四歳は虹をあつめて。
はだかでも一本くらいもってるの。女の子だけのキレキレナイフ。
アパートで寄せ鍋つつく樂園を追放された天使のわれら。
....
緩慢に手を汚さずに隣人は企てているその背後には
母親は産んで五年の少年に姉を殺せと包丁渡す
しゅっちょうかたんしんふにんかせったいか父さんあたしいま痛くされてる!
{引用 ....
バスに乗りバスから降りて徒歩二分会社に着いて忘れ物に気づく
きっちりと半分分けするアイスモナカ子供の頃に見た光景
画用紙に愛の景色を描いていく自然に出来た森林の香り
隠れんぼ向日葵畑 ....
{引用=先生、わたしには尊厳なんて無いですよ
もともと与えられてはいないですよ
市民たちの娯楽のために生まれてきたようなものです
それがなぜなのかはわからないけれど
存在していることが非常に苦 ....
寝に入れば 夢惜しむように 響き合う
真冬の夜の 磯のさざ波
寂しさも 悲しみもない この夜に
神様を呼ぶ 神様と問う
降る雨に 宿無い猫を 気遣って
なぜ望むのか 等しくあれ ....
武器を持ち 恐怖が生まれ
勇気出し 武器を捨てさる
自他ともに 幸
瞳力(めぢから)で 夏の夕空 かき混ぜて
神様困らせ 得意顔です
夏若く 光静かに 輪を帯びて
見えない形 胸につわりて
朝焼けに 落ち着きなさいと 諭されて
泣くな嘆くな 我 ....
ポストには結句の位置に私の名あなたのいつものブルーブラック
諦めの歌を詠み終え自転車で今日の夕陽を撮りに出かける
たばこ喫うわたしとたぶんたばこ喫うあなたのままで禁煙席へ
....
この肌は しみも汚れも ありませぬ
鉄砲百合は 花と咲きたつ
道問えば 梅雨の谷間の 眩しさに
のそのそ歩く かたつむりかな
山の上に 光からめて 豊麗な
風にくるまる 山藤の ....
遠花火
いつまで続く
遠花火
来年こそは
海岸線で
魚は鯛
花は桜木
人は武士
小袖は椛(もみじ)
私は何か
パソコンに
向かう私は
もうすでに
アプセトネデブ
ア ....
旅に出るおじいさんみたいな背中〇一二一あなたがいない
宇宙に感謝した日から丸一年かん詰の千円札
そちらは晴れたりしますか雨中から交信しますCQと
もうここにいないのねって思うのは確か ....
意地をはる ところに花の 意義と義と
築きあげるは 一筋の道
揺れてまた 揺られて落ちる 葉の命
たゆたう風に 響く花の意
墓標なき 花の命を 弔うと
ただ厳かに 春雷の夜
....
明日からは喫煙は罪という昨日うちの煙草を買い占めた客
自治体がタバコ屋たちに一時金くばったらしいああ憎らしい
あの店は昔いけない商売をしていたんだと孫にも残そう
禁煙法施 ....
ストーブとほどよい距離を保てずに暖めてなお求めて焼かれ
孤独から言葉は生まれ孤独へと人を導く罠を仕掛ける
ダイエット全裸写した姿見をみつめ己の嘘に向き合う
雪の日に立ち食いそばで ....
薬局が家の近くに何軒もそれぞれ違ったサービスをする
滑り台の角度が急で遊ばない子供に恐怖心しかなくて
あの夏と全く同じ景色見る昔に戻った感覚が熱い
夏が来て全てのものが輝いてときめい ....
菜の花を 揺らしなびかす 小夜嵐
田畑に跳ぶは 月の光子(ひかりご)
でこっぱちに 現世利益の お札貼り
奇跡の証(あかし) 出せと詰め寄る
春の魔に 背中押されて 浮かれ猫
....
春の瀬を ヒッピー気取りの 気楽さで
ただ独りゆく 我は海賊
その艶が 偽の光と 知りつつも
菜花は揺れて 春の夜の夢
舞姫の しなりをもつて 汲む夜気は
衣にしずく 春の夜を ....
聴力を失うのかな兆候は父と似すぎてあしたが怖い
妄想を診る医師だけが妄想じゃないと私を信じてくれた
三年前から始まった嫌がらせもしくは本気に「時」を失う
先生も最初は幻聴 ....
幼子(おさなご)と 春駆けまわる 華やかさ
風より強し 雲より高し
愛ゆゑに 意味を斜めに 解釈し
温めし熱の 火照り味はふ
夜(よ)の闇に 独り静かに 寄り添えば
飛び立ちし ....
君の住む街のパチ屋の喧騒もあかりもきっとうそじゃなかった
木工用ボンドが澄んでいくようなわたあめ越しの世界のあけがた
ゴークネンゴノジンルー?がタノスミ??とツテテテクレルミブリテ ....
四季のなか また四季のある 不思議さに
めぐりてゆくは 一艘の舟
鶯に 浮かれ心を 誘われて
散歩がてらの 春は食卓
春なぞは 素知らぬ素振りの その海を
光で揺らし 照らす ....
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