○「仲秋の名月」
私たちは
きれいなお月様をゆっくり眺める
心の余裕を失ってしまったようだ
○「女房占い」
女房というものはつかみとったものだ
女房をみると自分の運命がわかる
○ ....
チャコールグレーの夜、ローヒールの足音が窓の下を通り過ぎる時、インスタントコーヒーが少し喉を焼いて、イマジネーションのすべてに一瞬血が混じった、それはある意味理想ではある、ただ望む血じゃないという ....
大義の為に死ねるなら
こんなに素晴らしいことがあるか
現代の日本人には
その大義と言えるものが
何一つないのだ
だから我々の死は
いつも卑小で
個人的なものでしかない
卑小 ....
紅蓮の炎に焼かれた文様
この背中の海図は消えることはない
これを読み解いて欲しい
北極星は歪み
オリハルコンの羅針盤は深海に沈んでいった
帆は散りぢりと破れ
ぼくらはいったい何処を漂うのだ ....
胸に火炎の種を宿して産まれてきた
赤子の時は泣いて火の粉を散らし
成長するにつれて自分で消火し
胸の印を隠して生きてきた
あなたに出会った時
胸が疼いた
忽ち火炎が咲いて
私が私に目 ....
キキョウいよいよ大きく見事に
正五角形の星形の花を開いた朝、
私は眼を見開き空を見上げる
青、涼やかに澄む青
住んでこの部屋此処に五年
、
あゝなんてことだろう
人 ....
青虫と呼ばれても 気にしない
歩くのが遅くても 気にしない
あいつらは 知ってる
大人になったら 生えてくる
黒い骨組 尖った石突き
真っ赤な翼膜 脈打って
はばたく風で 花を散ら ....
釣りから帰ると
ポストに1通のメールが届いていた
{ルビ一滴=ひとしずく}の涙が零れ落ちる
それは川に流され海へと溶けていった
琥珀の水に氷を沈め
紫煙を{ルビ燻=くゆ}らせながら
そ ....
夜の帳を漂いながら
時の灯りが揺れるのをじっと視ている
紫煙の向こうに浮かび上がる幻は
優しく誘う
ゆっくり両腕をしならせ
白い鳥になって翔んで逝きたい
反らした上半身の柔らか ....
霧が匂う
隠された風景の先を見ている
霧はたえず
その気配でただようしかなく
歩み出れば崖っぷちに咲く野の花の細い茎を
つかむような愛ならば
もはや私に
緑なき ....
喜びがお前に何を与えるか
悲しみがお前に何を与えるか
果たしてあの馬鹿は
百年経ってもまだ幸福か
やっかむだけ無駄じゃないか?
どう考えても長続きしないだろ
ほな関 ....
私は唯一ではなく
只の無二だった
岩の中に閉じこもっている
太陽を連れ出したいな
もう見つけている隠れんぼ
希望はあるのに見えなくて
冷たい岩肌にくちびる寄せて
合わせ目沁み込むように歌唄う
光が漏れるのを待ちながら
幾 ....
太陽の深紅に眩まり
球体の輪郭くっきり定め
滲み出す涼やかな静かさに
架かり渡る虹の朗ら意識を歌う
宇宙は今 透明な雨降り
人間は今 凍結の雪降り
真紅に明るむ太陽の
くっき ....
釣り人は静かに渓流ナイフを研ぐ
今月末で漁期が終わる
来週は天気が良くないので明日に賭けた
{ルビ山女魚=やまめ}に出会うことはできるのか
渓に聞いても応えはない
....
土星の衛星タイタンの海、
時空間跳躍施設のあるプンガの島々に
量子駆動によって遥々と運ばれた 卍 、
コンテナの中身はサルデーニャ島産のチーズ
生きた蛆虫の湧いた、カース・マルツゥだった
....
その直線に、見つめて笑い乍ら
11の行方とタンバリンの喧騒を知らない
でも、の中に含まれていない二硫化炭素でもない限りは
小包のない橋で、どこかのコンビニが屯する
小学生ではないはず、もう走る ....
ウサギの匂いがする、からとまた僕は唐辛子を食べながら、からとまた私は右手に如雨露を持っておらず、米酢を持っておらず、窓の外から、ウサギを見ていなくて、酒を飲みながらこの文章を書いている、実はまだ、夜で ....
現代そのものを浴びるほど飲んで酩酊し続けている、根幹の抜け落ちた人間どもが俺を不愉快にする、そこで生きざるを得ない以上仕方のないことだとはわかっちゃいるけれど釈然としないよね、ぶっちゃけた話、なん ....
ハハ、って
笑いながら云っちゃうけど
ガンになったことがある
けっこうまえ
五年は
経過観察
それ以降は
もしガンになったら
あらたなガンらしいよ
五年
なんじゃか ....
そりゃあ 前向きの方がいいに決まってるさ
暗いよりも明るい方がいいのも決まってる
だけどでもさ
あたしは思っちゃうわけ
前だろうと後ろだろうと
どっちを向いていようが
....
年上のガキども
滑り台一つに
ブランコ二つ
あの団地の公園
砂場に爆竹
レンガの花壇
階段おりてぐちゃぐちゃ
虹色の空がじがじが
覚えてるのは強烈な夕方の匂い
焼却炉 ア ....
べつにたにんには話すわけではないが
夢がないとひとは
生きられないのは知っている
べつにたにんに話してもいいとも想う
たにんにはほとんど意味などないことも
知ったうえでだ
....
時間を巻き戻す懐かしさ
沈黙は少しも気まずくない
文字にはない温もりが
耳をやわらかく包んだ
本心を打ち明けた後
ひとり笑って何かをごまかす
寄りかかってしまうな
今だけもう少しだけ ....
それは 私が死ぬことだ
夜の入口にて
誰かと誰かが声を交わす
太陽が地の果てに没した瞬間
地球という宝石箱がぶちまけられ
到来する暗い覆い跳ね返し光り輝く
夜の深みにて
誰かと誰かが声を ....
父が自称詩人だった
母が泣きながら
私に告白した
結婚する前から
ずっとだと言った
長年我慢して来たけれど
もう限界だと崩れ落ちた
私は薄々そうなのでは
ないかと思っていた
しかし直 ....
1.誰もが、まだこの世界を知らない
2.誰もが、またこの世界を知らない(そこには共通するものは特にない)
3.誰もが、まだこの世界を知らない(そこには共通するものを探すものだけがある)
4.誰も ....
旅立ちは
5歳の夏
18番線の
プラットホーム
行先も分らず
飛び乗った列車
到着したところが
私の原風景になった
それから何度も
途中下車を
繰り返したが
一度も帰 ....
初めて訪れた街で
かわいい二両編成の電車に出会う
道路のいたるところに
その線路が巡らされているようで
はっと気づくと踏切の直前
一時停止しそこねる
運転する身としては
なかなかあなどれ ....
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【自由詩】自由詩の作品のみ受けつけます。自由詩批評は散文のカテゴリへ。
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