大小の刀を二本も腰にさしていては、さぞかし歩きづらいし、走るとなったら駆けづらいだろうなって
常々 ....
だいすきだった詩人が
詩のことなど忘れて
湯を沸かしている
うすいまぶたに光が乗る
....
すみません。
ちょっとかいてもらえますか?
あ、背中じゃないんですよ。
リュックの中にノートと ....
大振りで且つ皮の無い影に秘された鶯色の、葡萄の礫のような表皮が、あたりに広がっていく様を、あなたが ....
{引用=ショベルカーをください
埋めたいものがあります
内蔵は透明です
赦しを乞いすぎまし ....
花にあふれた場所だとする
光にまみれて目がくらむ
影を大切にしたいと子供がうずくまり
おのれの ....
暑さにだれたソーダ水
溶け残る氷の誠実さ
けれど
やがては薄めていくばかり
....
こかげ、こかげ、
あのゆらゆらと、
くろい、
いいえ、
きっと、ダークブラウンやモスグリーン ....
光が渦を巻いていた
熱風が絶えず吹いていた
人々は次々と歩き過ぎ
俺は串カツ屋の前で
アイス ....
短い髪の毛を揺らして歩くセーラー服
単調な音を鳴らすしまむらのスニーカー
畦道の傍ら ....
おやじのくせに可愛い字を書く人で、その字の置き手紙が懐かしい。
僕ばかりあなたの字を知っていて、あ ....
今年の梅雨明けは遅いですね、と話しかけられた気がして目を開けた。誰も私を見ていないし、ましてや狭いバ ....
怒ってくれているうちが華だったのか
萎れたようにすぐ涙ぐんでしまうなら
ぼくらはもう終わ ....
不幸って
否応なしにそれ相応のわざわいの種がまかれた
結果っていう認識でいい
幸福って
....
いつか夢みたいなすべての願いがかなえられた世界がきて、あなたはたちまち涙なんて出なくなる。そう言い切 ....
テレビのボリュームを下げる頃には晩酌の酔いもすっかり覚めている。
眠気を通り越してしまう ....
{引用=松本へ行く道すがら、ルート19号のダム湖を取り巻く緩やかなカーブに沿って、ぼくは軽自動車を走 ....
17rows, 1.04sec.