電灯を持って 夜を渡っていく
陽に炙り上げられた煤けた空は
山影に 明かりをしまう
小指ほ ....
触覚が反応して描きの渦に入ってゆく
5年前の踏み損ねた韻をモノクロに見
恥を晒すが頬はクール ....
大年の停泊船の汽笛かな
風の招きに集められ
ひとつの夜に出逢う僕等は
互いの盃を交わす
この胸から
静かに ....
私の中に
永い間眠っている
マグマ
涼しい顔してほんとうは
体内を巡る真紅の血が ....
年も死ぬ大晦日。明日には新年が生まれる。
ドイツの哲学者・マルクス・Gによれば、
「世界」は ....
大年に離れて暮らす我が子想う
晦日にも富士は茜に染まる威容
大年のざはめき寄せるワンルー ....
夕陽を抱いた木々の裸は細く炭化して
鳥籠の心臓を想わせるゆっくりと
いくつもの白い死を積み冬は誰 ....
今、京都にいる
年末年始は京都で過ごす
何故京都なのか
それは
息子が無類の近鉄好きだか ....
熱燗に一年を汲み飲み干すよ
恋萎れアロエの花が咲いてるよ
足踏みし登場待つよ ....
たまや
ほんとうはそこにいたかった
冬花火
どこかでだれかが虐待される
....
太陽が硝子を撃つ
それはいつ頃からだろう
じぶんがいなければ
壊れてしまうようなひ ....
冬の街を歩くとき、私は少し優しい気持ちになる。
どんな感情も、持っちゃだめってことはないんだよ。
....
室戸岬の
先端に
向かって手を
ふってみた
室戸岬の
先端からは
ぜったい
見えやしな ....
直七が
転がっている
道をぬける
ぽっかりと
あいた
筍の跡地は
そのままになっている
....
山の上に山を積んで
キャパオーバーが騒ぎだし囁く
あれもこれもと撹拌されマーブルのスピンは止まら ....
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