何物かからのご加護にあずかっている
そんな感受性は失言かウソだ
浅すぎてポンプでも吸えな ....
ある日
休日でした
朝から無性に海を見たくなってしまい
妻を誘い、まだ小さかった二人の娘も車に ....
礼二:と言いましても唇青しオバマ大統領ですが
孝二:ん?
礼二:こんばんは、礼二で～す
孝二: ....
彼女は 指を噛んだ
ががりり と 噛んだ
男は痛がった
彼女は哄笑した
グラスが弾けた
男 ....
哀れな英雄は
金属質な黒い体を
ますます黒くして
冷たく硬くなってゆく
さっきまで
大 ....
夜半からの雨が 霙交じりの雪に変わった
とは 勘違いだった様だ
どうやら霰らしい
霞が ....
雨の鳥
夜は狭く
髪の内の海
霧は軋む
いつのまにか 朝は文 ....
幼いハリネズミの背に
指を乗せると
ハリネズミが言った
あなたの針は
....
雪に埋もれた砂浜に
もうすぐ津波が来るのだという
家を出てから十五分 ....
西の空が
赤銅色に燃え残り
薄暮が辺りを包む頃
俺は拳を握りしめ
一心不乱に進んでいく
胸 ....
何故か放送禁止用語ではありません
偏向報道テレビ朝日ですら
坂口征二が繰り出せば
アホなアナウ ....
心掛けたい
笑顔で或ること
微笑んでいる顔みたら
近づいて診たい
....
目隠しされて
見えぬもの
耳を塞がれ
幻の声
つぶれた喉での
ひとり言
....
流出する
網戸から ひんやり入って来る冷気のなかへ
私は流れ出し溶けていく
生きている 実 ....
晩秋の日差しの中
庭先の洗濯物が
風に揺れた
わたしは黙っている
不安と静けさが同居 ....
「もし」という言葉を使わず
今の紅葉を見たなら
過去の幻影を胸に確実に幻滅するだろう。
....
曖昧な返事をした
優しさのつもりで
誰かに希望を残す自分を
果てしなく広がる空が見ている
....
白鷺が
橋の欄干に立つ
切り取られた
わたしの
瞳のひかり
羽ばたきが心を
さらいゆ ....
詩は完璧なものではあってはならない。
詩は完成してはならない。
不完全であることが前提であり ....
仕事先の街に早く着いたので、適当な店を物色して早めに昼を済ませようと考えて、駅ビルにある飲食店街を覗 ....
わたしが愛したあなたは闇夜に消えた
抱きしめる腕をどれだけ強くしても
あなたは自由な鳥で
....
ああ、こうしているあいだも
どこかの山脈は
星明かりにだけ照らされている
追い抜い ....
● 文字は独立した ●
文字は独立した
改めて言う
文字は独立する
その時、全 ....
父親から電話がかかってきた
滅多に電話なんてかけてこない人だ
よほどの事がないかぎり電話をかけて ....
親戚の目が横に伸びていく
奇妙な形、と思いながら
引かれた椅子に座る
袈裟がうやうやしく現れる ....
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