かたい骨のなかの
やわらかい骨にふる
いっしゅんの雨にうたれて
街 ....
貝殻
五月雨
百日紅
俺は化け物だ
他人とは相容れない
愛されず
触れず
少し遠くをひっそり生きる
俺は化け ....
滲む濃紺のシルエット
おくれ毛ぬれたその耳を塞いで
いたのは 誰の声だったのか
小さな手か ....
妖艶なほどに美しい花びらを翻す仕草を
ゆっくりと見詰めてみる
そこには シロツメクサの首 ....
*
背を向けて一人の男が寝ている。
一言の口も利かず、黙って、
かなり前から ずつ ....
潮風に抱擁されてポチはいま天に召されてゆきました
小母さんの嘆きがたとえ届いても返せぬポチ ....
出すもの出して
スッキリしたのなら
もう行かなくちゃ 行かなくちゃ
片づけるもの片づ ....
団地は
隣人の集合体だ
そこには
それぞれのお話
それぞれの事情
それ ....
この道ちがうんじゃない!
この間も通っただろう
いや、やっぱりおかしい!
間違いな ....
太陽がまだ昇りきらない
鈍い光の中
近所の大きな公園を散歩する
芝生は朝露に濡れて
....
病気は
怪我と違って
病気と分かってはじめて
無理していたんだなあ!
と気づく場合が少なくな ....
森の緑を照らす太陽が心地良い朝。
緑という緑が生気に満ちて光り輝いている。
森の奥から ....
昼間とは違い
夜は穏やかに過ごす
急ぐこともなく
大好きな料理を作り
大好きな人をもてな ....
眼鏡の奥の青い瞳が血で染まる時、埠頭から飛び立つ鳥よ、憎しみに湧け。
人間の弱さを自分の弱 ....
俺は日本テレビの
世論調査を受けたことがある
電話にたまたまキン玉出たからだ
支持政党はどこや ....
初夏の夜風、湿気と都会のノイズ
この中には諦めが満ちて
もうダメだって声が反響して、私は耐えきれ ....
いくつものニオイが入り混じり
人々ゆきかう
東京、東京
賑わいすぎた街の声は
静かに ....
街の光が消えゆく中
ワイングラスに赤ワイン
夏には冷たく、と
冷蔵庫に入ってい ....
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