はる地球の回転が速まるせいか
わたしは立ちくらみして
光は速さをなくしたみたいになる
....
バレンタインデーが
ハロウィンに負けそうなのに
ホワイトデーなんて
最早誰が誰に何を贈る日なの ....
道を歩いてた 何となく可笑しくて
顔がにやけてた 何となく可笑しくて
道行く人に 見られてるぜ ....
月明りのなか
夜が滲みうまれた
夜光虫がきらめき漂う波間に
からだをあずける
ひとりきりの旅 ....
まもなく二番目の月が終わろうとしているこの星
の如月または衣更着のもう一枚羽織りたいくらい
の夜 ....
渡り鳥が旅立つ
渡り鳥の目の中で
僕は故郷を目指す
故郷などもうないのに
日 ....
僕は村上春樹がよくわからない
本がたくさん売れて話題になっているようだが
僕は村上春樹がよくわか ....
心臓が止まったら
僕は死んでしまう
心臓は寒い日も暑い日も
休まずに動いている
心臓に裏切ら ....
ブクブクと音を立てて
沈み込んでいく
肺に残った酸素を絞り出し
それでも
頭上に揺らめく空
....
最終連は
とうに終わっていても
締められた言葉は
いっこうに完結するようすもなくて
視線は
....
東方ぬ島ん あがりがたぬしまん 東方の島も
西方ぬ島ん いりぬがたぬし ....
もっとくだらないものを
もっとたあいないものを
わたしのなかに鳥がいる
もっと止めどないも ....
昨日まで
思い出せていたことが
今日になって
本棚から消えていて
そのわりに
十六巻
....
コンクリート塀で爪を削ったら香ばしいかも春の日和に
春の雨青いペディキュア塗ったのに ....
欲望の渦にのまれ
満たされない心を
ガードできない
高みへ
高みへと
駆けのぼる
燃 ....
今年度デマゴギー賞作品賞は・・・
ル・ル・リ・ランドです!
「ヒャッホーイ!」
ワー、 ....
帰りの時間、お年寄りの皆さんの前に立ち
マイクを持った瞬間、言葉は詰まり
震える声で、新たな日々 ....
送別会で酔っ払い所長の隣りに、腰を下ろす
――俺は昔上司に嫌われ、必ず見返す！って
決意して ....
ポケットにおちてしまった
エイトボールがあったよね
ぼくたちはとても楽しくて
もう一度はじめよ ....
かおりちゃんは、まだおねむです
おんもはまだ少し寒いので
あったかいくまさん柄のお布団で
微睡 ....
きっと、心の飢えが一番こわいの
何にも太刀打ち出来ない
身体が何に飢えているのか、知らなければな ....
あかいスイートピー、ほしくて
泣きわめいてた夜があったの
きっと、特別なスイートピー
私、あの ....
雨の日の公園で誰も遊ばない紫陽花だけが生き生きと咲く
届かない想いは重い石のよう水に浮かべても ....
なきたいときはなきなさい
なにもがまんするひつようはないんだよ
じぶんでじぶんをだきしめて
つ ....
傷
コンクリート
春
普通の暮らしが
目の前の世界を作ってる
忘れそうなことだけを
建築するモグラの生活
僕と ....
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