おもい鉄の扉を
押した
瞬間にまなざしが交差する
待ち合わせには慣れている
ここはもう寒 ....
今年も桜を見に
自転車で桜並木の坂を降りていった
だけど 私は 今年は一人だ
来年は 誰か ....
暴力団と自称詩人
どちらかの味方になれと
言われたら
躊躇なく暴力団を選ぶ
どちらも反社会的 ....
冷えた手すりに背中を
預けて
薄くなっていく
空を
見ていた
走り去る足音と
誰かが誰か ....
遠方の友の笑い声にあわせ 前借りした元気 何日分?
その説教お返しします 若者にな ....
かるくて
あかるくて
はかなくて
さくらの花は
詩そのもの
花びらいちまいいちまい ....
一人の夜を
アセビの木の下に
捨てられた子イヌは
今頃どうしているだろう
一人 ....
冬に電子機器の仕事で
雪の富士山の麓に出向いた
良いはんだ付けは
富士山の麓のようにと
現場 ....
東京にもう雨は降らないらしい
眠らずとも
目覚めなくともよくなるまで
幾世紀を費やし
浪 ....
君と喋りたい
だけど、喋りたくない
喋りたい気持ちと
喋ることは一緒じゃない
君のことが ....
桜をみると胸がいたい
桜なんかだいきらいと言いたくなる
だから桜に謝りながら
盆栽 ....
故郷には深さがある
海の深さとは別の種類の
血の深さと記憶の深さ
一人の人間に一つずつ ....
社会人になって幾数年
歯車と化して十数年
叱られ叩かれ使われて
上昇したのは尿酸値
痛風 ....
病棟の廊下を行き交う
光を亡くしたオブジェたちは
意味のない言葉を呟きながら
閉ざされた空間を ....
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