時間、を米や茶に変えて
そして口から胎内へ、を
繰り返すことで
老いるを体現してい ....
三月の冷たい空
人のない荒野のへりに
胸を反らして 風を呼んでみた
新たな扉が鳴るかと見えたが ....
籠から溢れそうな
熟れた果実の
すこし傷んだ
あまい匂い
視線は蠅
めまい/匂い/めまい
....
ジャズの調べが今日も聴こえてくる
通りかけのジャズバーからだ
はいってウィスキーをまあるい氷で飲 ....
窮屈に気がついて私は朦朧としていた
近くから心地よいざわめきがきこえ
かすかに薫る暖 ....
今日の夕暮れは寂しそう
何故だろう
心がそう呟く
銀鮭の
苔かおる底を、
小河らの肌がすべる 春という時に
生きることが ....
缶の 胚は
ここのつに 今 熟し
むらさきにささける 夜
埃、あかい ....
雪踏めば一足ごとにきゅっと啼く
涙ではないんだ雪は汗っかき
夜が産む白い卵は雪でした
....
風の幕をそっと空へ還すように
温かく見守る 吹いてくる知らせ
風は笛を吹く
物心つ ....
それは 微妙な気分
夏に 大分帰省と同時に届くように
箱ごと炭酸送ったんだけど
今イチ ....
伝えたい 私の想い
口から飛び出したくて
あばれている 私の想い
なだ ....
花を育ててください
震災直後の喧騒のなか
被災地から届いたこの言葉に
まだうまく向き合えない
....
私が死んだら
骨と肉で牛丼を作って欲しい
それを吉野家で
参列者に振る舞って欲しい
「あいつ ....
山口くんが木になった
あれは小学生の頃だった
木にも命があると
彼は言った
山口くん ....
何キロも続く海岸通り
コートダジュールのよう
温暖な気候に感じる明るい街
南国をイメー ....
ランプスポットに明かりが灯る頃、
私は常連客に珈琲を淹れていた。
柔らかな音楽が流れ、
....
さて、私の航海はこれで何度目だろう。
未だ明けきらない朝に、港の喧騒は透明だ。
果物か ....
拙訳
空舞う者
我らが主クリストに
今朝、夜明けの{ルビ族=やから}を見た
....
暗闇で会話する
わたしの鼓動と
悲しくはない?
―かな ....
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