かなしい雨
細糸の雫を見つめる双生の水晶体
いつか止むのだろうか
あの鈴の音が空へ駆け上がった ....
レガ子に初めて乗った日
何だか 高級車だなって 感じた
昔は 軽自動車が 当たり前だった ....
わたしにおまえを見るのはやめてくれ
制服のシャツに
くだけた調子の喋り方に
やさしくなるのは嘘 ....
そんなに遠くを
探すまでもなくて
最初にわかることだから
これは天空を見つめるばかりの
きっ ....
暗い残暑が滴ってくる
百日紅の花から
蝉時雨から
空を斑に彩る不穏な雲たちから
遠雷から ....
望むもの、願うものが
綺麗であればあるほど
日常の醜さに吐き気を覚え
こんなはずじゃなかった
....
なにをしてもいいんだ 正解じゃなくても
それがオリジナルならね
ニュースになるよ きみの漫画も
....
ぼんやりと公園を歩く
私は暑さの中で
木陰で涼んでいる人を見る
そんな私が今日もいた
今日 ....
ふぐちょうちんの暴走が始まった
先週まであんたらが心から願っていた
あの平和を脅かそうとしている ....
どうやっていろどろうか 新しい家を
どうやって試そうか この空気の好みを
あしたどんな色着て ....
すいません
ご指摘の通り
私のホームページは
インターネット検索で
「宮沢賢治 詩」と
入 ....
地球温暖化は
九十年代で終わったのです
対策が打たれて
温暖化は停止したのです
それでも地球 ....
のばした爪に 皮をゆだねても
みかんは 指を求めていないのです
力ですか 許しですか
欲しいも ....
わたしたちが集めていたのは
瓶ビールのふただった
父の晩酌のたびにそれは
どちらかの手に入 ....
「誰も彼も 渡ってくれば良いのです」
遺影写真に並ぶ祖父と祖母と父の目が
私をじっと睨み ....
物憂い季節の飴玉を
煙る眼で舐めていた
「印象かもしれない
塗り潰された貝のように
....
隣の奥さんが
回覧板を届けに来たとき
右の鼻の穴から
一本鼻毛が出ていた
奥さんは気づい ....
夜は爆ぜ
すぐにまた現われ
朝へ朝へあとずさる
雨に
種を蒔きながら
....
不幸自慢の座頭蜘蛛
緑の文字にうろついている
燃やしても燃やしても
早朝を ....
久々にいい酒くらって
現代詩フォーラムというサイトへ
投稿していたときのことを
話してしま ....
「僕は君の未来を縛りたくはない」
そんな感じのこと、あなたはよく言ってるね
三年もあれば準備 ....
きょうは お父さんの
人差しゆびに つかまって
公園へ お散歩
お父さんの
目が ....
ボクの髪を
フワッとおどらせて
鼻のあたまでパチッとなった
き ....
窓をあけ
洗濯物をサッととりこむ
旧式の黒電話を
ガチャンと切る
髪の毛 ....
じりじりと陽にやけ付く夏の
車のフロントガラスに目を覚ましたとき
高速道路のパーキン ....
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