君は彼女じゃない
そう自分にいいきかせても
彼女の欠片を
そこかしこに見つけてしまう
....
普段のわたしは
ほとんど笑わない 笑えない
そんな自分に気づいて久しい
だが!
好きなお ....
爪を噛んでいる
きらいなむらさきいろの風が足元に巣食う、ね
お風呂に入れないよ
早く帰ってきてよ
( ....
あのね
とりあえず声に出してみた
答えなんかでた訳じゃ無いし
そんなものはなから無かったり ....
銭にもならない我が儘な奴は
はやいうちに見限るにかぎる
銭にならない奴に
銭の成木を任せて ....
「コシヒカリ」の袋を抱え
{ルビ米櫃=こめびつ}の入口へ、ざああああ
と無数の米粒を流しこむ ....
たとえば僕が
真っ白なキャンパスなら
アンリ・マティスのような
柔らかな曲線と
ほんのり暖か ....
空といふ空からお前が堕ちてくる
海といふ海にお前がひるがへる
そのときぼくは椅子 ....
故郷の坂道を曲がりくねって下る途中で
あの日の野球少年達が歓声を上げていた
懐かしい公園が、 ....
夕暮れの食品売場で
偶然、2年前に他界した
認知症の婆ちゃんの、嫁さんに会った。
「 ....
果たして、このままで良いのか悪いのか?
いつまでも携帯メールをメモ帳代わりに使ってられる筈がない
い ....
カインツホーム
ぼくたちは
ある晴れた
空白が青く
平屋の建物に
くり抜かれた
にちよう ....
今にも泣き出しそうな 夜闇の中
一羽のカラスが 仲間にはぐれ{ルビ咽鳴=な}いている
今にも泣き ....
生きている実感なんて
そんなものあるはずがない
なにかの中毒になる以外
そんなもの ....
夜が起き出して
今夜はと舞台衣装に着替える
黒い不安と白い恐れの鍵盤を
交互に叩くその曲は
....
荒んだ目の子が
昼を見ている
風は高い
指は遠い
地にあおむけの ....
ぼーっと
通路に座り込んで
足を投げ出して
そのまま横たわる途中で
ボートハウスの屋根の上
の丘
....
オムレツ
謎のオムレツ
僕は、謎の・・・なぞの
オムレツの唄をうたった
なぞのオムレ ....
僕は知り得ない
しかしそのことが
僕を不自由にしない
僕は何者かになれる
それは対話に拠 ....
今の貴方の住む街は
どんな色でしょうか?
子どもたちの笑い声が
天高く響いて
私は今日も ....
賛美歌の流れる中
娘の手をとりて
神の御前に歩み出ん
バージンロード
長き人生の
....
言葉とは何だ
現実をぶちのめすものだ
そういうことにしよう
ペンとマイクで世界と戦う
俺はこ ....
「バトンミス」
連合運動会とかでよくあるけど
対抗リレーとかでよくあるけど
バトンミス ....
「ゴールキーパー」
こっちのゴールマウスから
あっちのゴールマウスを見ていると
5 ....
昨日の大風(オオカゼ)に
樹々は直立した
雲のない秋空の朝
ストローの中で
聞こえる
は ....
目の前に2本の道があって
そっちに行こうか
あっちに行こうか
迷ったその時は
ワイルドなほう ....
開けてしまった
くるしい
蓄積したさまざまな理不尽は
皮膚の表面から放出されることなく反射 ....
青葉から
こぼれる雫 眺め見て
私の目から あふれる涙‥
からしとレンコンを見る
ゆるしてくれ
なにもできないんだ
扉を開けるとそこには
柔らかい膨らみをおびた
甘い香りの君がいた
とろける様な舌触りの
あの ....
流れにあらがい
生きていた頃が、ありました
いつもいつまでも
....
寝るのは好き?
平穏を感じられない?
やすらぎを得られてる?
寝てるときの君は何処にいるの ....
青いバラを見ましたか
青いバラを見ましたよ
花屋さんのでっかいガラス張り冷蔵庫の中で
束になっ ....
流行曲はあるけれどヒトラーのロシアの貧しい生活に、ニューヨークを感じている光の中の、人々に流れる電車 ....
言葉を
干からびた 食べようとした
白色のものが それは
干からびた 言葉を見ていく
取 ....
ノートにひたすらに
どこかへと 僕が生きて行ければいいのだがと
並べられた夢を
手にしたことの ....
荒々しい岩場がつづくこのあたりには
人の住む気配はない
わずかの食料と水を持って
私はこの世界 ....
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