【批評祭参加作品】いい仕事の核/深水遊脚
 
と保ち続けるためにそれ以外のすべてを犠牲にする生き方も、それぞれに侮蔑も受けるし窮乏に甘んじるものなのだと。侮蔑と窮乏の重みと、それにもかかわらず生み出す価値が、それぞれの生き方で異なるかもしれないが、どちらの生き方も「腰をかけている」のようなわかったような一言で片付けていいものではない。そもそも生き方に「多数」など存在しない。この世に存在するすべての仕事や生き方を2通りに括れるものではない。でもこの反発は的外れかもしれない。「腰をかけている」というのはそこで足を止めることであり、足を止めれば仕事は錆つく。わかる人にはそれがわかってしまう。このことは弟子の音楽に限ったことではない。この詩を「1万人
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   グループ"第5回批評祭参加作品"
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