原風景7/日雇いくん◆hiyatQ6h0c
 
なる。
 適当な食材を買うと家に向かう。帰ったら飯を食い、そして早く本が読みたい。自然早足になる。仕事のせいで足がきしむようだったが、無理に歩く。
 十分ほど歩いてから家に着くと湯を沸かし、ポリ袋からカップ麺を、小さな折りたたみテーブルに出して用意する。
 家といっても狭い四畳半で、台所も半畳ほどの広さしかないが気に入って住んでいる。もともと貧乏な家の出だから狭さなど気にならない。
 湯を沸かしている間に服を脱ぎちらかし、寝巻きにしているスウェットに着替えタバコを着ける。そして本をテーブルの上に開いた。
 また夢中になってなにかやらかすといけないので読むのは後回しにし、湯が沸くまで待つ。
[次のページ]
   グループ"原風景"
   Point(0)