「名」馬列伝(23) レガシーワールド/角田寿星
 
は未完の大器のまま終わったヒシマサルだった。
敢然と逃げて見せ場を充分作った、3歳時のジャパンC。勝ったのはトウカイテイオー。
有馬記念では、逃げたメジロパーマーに猛然と迫るも、ハナ差届かなかった。
明け4歳初戦のAJC杯、ホワイトストーンにまんまと逃げ切られ、少なくない白石ファンを喜ばせる。
京都大賞典では、メジロマックイーンのレコード激走の露払い。ほぼ同じ位置から千切られて、これ以上ない引き立て役を演じた。

と、ここまでの戦歴でも判るように、いわゆる大レースの前哨戦や裏開催のレースで、勝ち負けの勝負を繰り返してきた。
が、クラシックや天皇賞は、セン馬であるために出走資格がなく、
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