「名」馬列伝(23) レガシーワールド/角田寿星
 
く、その他のG1レースでも惜敗続きであった。
主戦の小谷内騎手で、G1勝ちはおろか、ついに重賞を勝てなかったことも、涙を誘う。

パドックでは、常にすごい入れ込みだった。発汗もひどく、腹が汗で真っ白になった。
本馬場入場後も、返し馬など出来る状態でなく、引き綱のままスタート地点まで向かうほどだった。
去勢してこの有様なので、去勢する前はいったいどうだったのだろう。
本来ならまともなレースにならない筈なのに、いつも自分の力を出し切って、上位争いに加わってくる。
先行力があり、キレというより、ばてない持続力で、ゴールに突っ込んでいった。
故障するまでの19戦、掲示板を一度も外さなかった
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