夢を見たら書き込むスレ[115]
05/15 06:34
片野晃司

寂れた街道の歩道を歩いていると、小さな自転車屋に奥主さんが腰を少しかがめながら入っていくところに出っくわした。奥主さんはただただ「懐かしいから寄った」という風情なのだが、自転車屋の親父のほうは「○○ちゃん大きくなったなぁ、ひげまで生やしちまって」などと愛想の良いことを言っているものの、面倒なのがやってきたなぁ、とばかりに早く切り上げたがっているのがありありだ。そんなやりとりを横目に、僕は先を急ぎたいのだが、なかなかその自転車屋から遠ざかれない。街道近くに駅があって、そこから何本もの線路が分岐していてそれが街道を横切るので、ひっきりなしにおんぼろな電車がブーンといいながら行く手をさえぎるのだ。
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