サイト内の作品やひとことダイヤリーで詩とは何か感じたこと[158]
2024 05/11 11:18
303.com

意識が外向きになっている時期なので(精神状態の乱れともいう)、少しこの場をお借りして普段感じていたことを書いてみたいと思います。

私が元いた掲示板では、詩は単に向上を目指すものでした。古い文献の知識と理解を求め、現代の生々しさを嫌い、戒律を何より大事にする。文語で書こうものなら神輿のように担がれたものです。温故知新と言えば良く聞こえますが、硬すぎた。その作品群は、今を生きる人々と足並みを揃える事の出来ない自分への、苦しみに満ちた叫びのようでした。

このサイトで感じるのも、それと同じ事です。黒板にチョークで書かれたかわいらしい丸文字のようなこのサイトの雰囲気が好きですが、書いてある内容は多分その当時のものと同じ悲痛な叫びなのではないか、と。こんなに可愛いくて、こんなに美しいのに、こんなに楽しくて、こんなに明るいのに、やはり言葉の意味がどうしても現実に馴染まないことに対しての苦しみは消えていません。

詩とは何なのでしょうか。向上とは、内向きになのか、外向きになのか、どちらが正しいのでしょう。そしてどちらを向いたとしても、同じ様に生きている人々と同じ言葉を使っている筈の、私達が悩み苦しむことを止められないでいるのは、詩を書くために真実を求め過ぎるせいなのでしょうか。ならば詩など書こうとする必要はない。

人は詩を書かなくなった時こそ詩人になる、と最近もどこかで見掛けました。
しかし、それは同時に何故詩が存在するのか、全く分からなくなることでもあります。
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