多様化する倫理観[165]
2005 04/22 23:57
山田せばすちゃん

>>あるアイヌ人の子供が大人になり、彫刻を仕出します。その子の母親は、その子にずっと、父親は早くに無くなり(実際は離婚)アイヌ人の父だった事を隠して来ました。そしてそのアイヌ人の父は彫刻家だった。母親は我が子に、その子の父が彫刻家だという事も隠していた。だけど、その子は勝手に彫刻に関心を向けるようになり、掘り出した。

よくわからない遺伝説の例証として提出されたこの挿話ですが、アイヌ人に対する差別的な文言が見受けられます。「アイヌ人の父だったことを隠していた」という部分は事実かもしれませんが、事実をそのまま書いてしまう、もしくは引用時にこの差別的な事柄に対する筆者の判断がない、のは筆者がこのアイヌ人差別に対して無自覚であるからだと判断せざるを得ません。あるいは、もしこの挿話が遺伝の例証であるとしたならば、いくら事実ではあってもこのようなアイヌ人であることを隠す云々の表記は最初から必要なかったともいえるわけで、差別に対する配慮の無さが感じられます。

幼児の人権侵害に対して自覚的でありながら、アイヌの人権に関しては無自覚でもいいという筆者のアンバランスな人権意識には大変疑問を感じてしまいます。
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