しりとりの詩 2nd[60]
2005 09/01 22:55
蒼木りん

海は
云わば
死の風景
わたしには

海そのものは
死の世界であるはずはなく
別次元なのだ
わたしには

船は乗らない
限りあるものは
いづれ
笹舟のように儚い

あんなにも
幾つもの手を伸ばして
奪い取ろうとする
その広がり

砂に砕く破壊
絶えぬ波音
拠所のない
深い深いもがき

ああ
命を連れ去るな
ああ
意識無い呼吸をかえせ

押し殺した不安
何事もないかのように
しかも
利点をならべて
好きだとのたまい
思おうとする

早々に引き返し
山の麓へと逃げる
小高い場所は
なぜか
安堵する
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