しりとりの詩 2nd[122]
2005 12/02 22:59
蒼木りん
青と黄色だけでは
きっとこの世の色は映らないのだろう
目を凝らせば
すべてが虹色に溶けてしまうように
白さえも白でないのだ
一点の光が
闇に射すとき
闇はもう
すでに闇ではない
微かに動き始める
微かに賑やかに
オレンジや緑や赤や紫が笑う
一人一人
見え方がちがうのに
同じものが見える
同じ虹が見える
こころでは
違うものを映すけれど
見たこともない色を見るとき
もう
この世はこの世ではないのだろう
見えない色は
どんな色をしている
だれか
見える人は
いるかい?