しりとりの詩 3 [90]
2017 07/24 16:04
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影が線を消し
光と影がゆらめくモネの絵をみながら 
ドビュッシーのクァルテットを聞いていると
目と耳が印象派に奪われ 
幽玄の世界の扉が開く

まわりのものが すべて消え
時間さえ消えてしまうのではないか
と思うほどの錯覚に驚く

対象をそのまま音楽にするラヴェルとちがい
ドビュッシーは対象の印象を音楽にするので
心の奥底まで 入り込んでくる

境界の線が消え 振動する影が境界となる
まるで量子論のゆらぎの世界だ
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