2017 09/30 17:27
ハァモニィベル
次の俳句(詩)
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荒海や佐渡に横たう
天河
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これを芭蕉が詠んだのは、新潟の出雲崎という漁港だそうで、陰暦七月四日のことだったそうです。良寛が生まれたこの漁師町は「佐渡島からの金銀荷揚げの地として栄えた」ところだといいます。
ところが、日本海沿岸のなかでも出雲崎は、「格別穏やか」な海であり、芭蕉が詠んだと記録されているのと同じ頃、実際に行って見ると、やはり穏やかで「荒海」はどこにも見えないのだそうです。
それだけにとどまらず、さらに、謎なのは、「その時期の宵の口には銀河は佐渡が島の上には横たわらない」という実証報告があるともいいます。
さて、
上掲の芭蕉の俳句(詩)に籠められたものはいったい
何であったのでしょうか。
◇ 註
初秋の季語である「天河・天の川・銀河」(あまのがわ)は、
七夕のイメージから、愛し合う牽牛と織女を隔てるもの、すなわち
逢えない男女の哀感を滲ませる語と捉えるのが和歌の伝統でした。
(資料)
●出雲崎観光
http://www.izumozaki.net/about/