【petit企画の館】/蝶としゃぼん玉[514]
2017 08/18 19:04
ハァモニィベル



 『無人駅の伝言板』

    原作 渚鳥 / 翻訳詩 ハァモニィベル

   (注)本作は、渚鳥語の原典をハァモニィベル語に訳すシリーズ
      待望の第二弾!です。




もっとも寂しい記憶までの最寄り駅
目的地のある風は皆、そこには止まらず通過する。

ストンっ、と降り立ったら

帰ってくるように
雪みたいに白いものが降っていた。

「当駅は無人です」
と書かれた札がそこに立っているのが
怖くなって家まで夢中で奔った。

無人駅の窓から見えた寂しさを
その後は覚えていない
着いたのだろう
でなければ
こうしていないはずだから

駅の伝言板に書かれていた
その文字だけは
今でもはっきりと思い出せるけれど。



〔著作権料の配分は、ベル氏89%、渚鳥氏11%です〕
尚、
原作は、>>509 を参照してください。

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