【petit企画の館】/蝶としゃぼん玉[173]
2016 09/12 21:57
ハァモニィベル

>>171 蛾兆さん御寄贈感謝します。

トーマス・チヤタートンが失意のうちに自殺した17歳9ヶ月、この年齢の頃、代々木ゼミナールで模試を受けていた私は、突然の家庭の事情で、失意のうちに、病身の母親をかかえて路頭に迷ったあげく、なんとか自転車で新聞配達を始めた、ちょうどその頃です。その後、学資がたまるまで大学へ行くのに何年も無駄にしましたが、その間の地獄や、その後の学資と生活費に苦しむ新たな地獄の日々に耐えられたのは、未来を信じていられたからでしょうね。また、ゆっくりものを書くという念願をようやく着手できるようになったのがここ最近だからで、その意味では、いまこそ私は、17歳なのかも知れません。

「チャタートンの死」ヘンリー・ウォリス作(絵画)で検索すると、
 http://f.hatena.ne.jp/inmymemory/20090314155526

後世、英国詩の傑作といわれる作品を書いた人物のその時代の姿を見ることができるようです。



【詩人の本棚に寄贈します】
下記も本棚に追加します

◇ 『オシァン――ケルト民族の古歌』/中村 徳三郎訳 (岩波文庫)

こちらも贋作論争がありますが、裏には当時の政治情勢が与っている面もあるようです
(支配体制を誇示したいイングランドにとっては、野蛮で未開である筈のスコットランドに
 これほどの豊かな文学があったことを認めたくない、といった)

いずれにしても、虚心に作品だけを鑑賞するというのは難しいようですね。

(テクスト主義というものが生まれて来るのも、こんなところからよくわかります)




オシァンの耳に声がきこえ 歌人の心を胸に呼びさます それは、すべての人人とその行為を 過去から今に返す 過ぎた歳月の声である オシァンはその尊い物語をとらえ 美しい歌に書きとどめる 森のルーアの白い手の娘、淑(しと)やかな美しい姿のマルヴィーナにより 響きあう絃(げん)から国王の歌が高くあがるとき、それは暗い流れではない ・・・

盲目の自分の心に尾を曳いて昇る光よ ・・・ 静かな、おだやかな響きを聞き 過去の色褪せた歳月を 速やかに呼び返して貰いたい

スレッドへ