2016 06/21 09:43
るるりら
詩と唄の違いって何なのでしょうね。わたしは音楽的素養は詩よりもさらに なにもしらないのですが、ユーミンが自身のことを語る番組で、フランスの詩人の影響もあり唄よりもむしろ絵に興味があった彼女が開花したみたいな話をしていました。その詩人の名はジャック・プレヴェールです。
その番組の中で、ユーミンが朗読してたジャック・プレヴェールの詩「夜のパリ / PARIS AT NIGHT」
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夜のパリ
三本のマッチ 一本ずつ擦る 夜のなかで
はじめのはきみの顔を隈なく見るため
つぎのはきみの目をみるため
最後のはきみのくちびるを見るため
残りのくらやみは今のすべてを思い出すため
きみを抱きしめながら。
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ユーミンは 番組中にこの詩の背景についてすこし語ってました。
戦争のさなかにあって 一つの燈火に心を寄せ合う二人に感動した話だったと思います。
「シャンソン」という曲が、この詩に良く似ています。ユーミンもまた他の人の作品をパスティーシュしているという言い方もできそうです。調べていただくとわかることですが、ユーミンの曲のほうが多くの言葉を使って語っています。
詩には行間というものがあり 読者は読者の時間を自由に使って、作品を堪能するのですが
音楽は 時間の芸術です。音楽を鑑賞するものは作者の計算した時間を つかって作品を堪能する。 石村利勝さん作『雲のちぎり絵』も それを証明しているなあと 思います。
全曲聞いてから 詩を堪能しようとしたら そこそこ時間がかかりました。すごいなあ。
こんなのを お書きになるなんて!
詩と唄の違いって何なのでしょうね
詩は一行で はてしない時間を読者に与えることもある。
唄は音だから聞き手は時間を 作曲者から受け取る。リスナーは歌い手と同じ時間を楽しもうとする。
どうやら詩には唄とはちがう自由が あるようです。