詩ヌマデアイ詩テ[543]
2016 05/09 08:51
るるりら

おはようございます。

>>519 渚鳥さんの 『太陽のリエゾン』について、書かせていただきます。

初読のときに なぜか頭の中に音楽が流れてきました。その曲は、Superflyの
「 愛をこめて花束を 」です。

ですが、なぜか コメントを書こうとすると、なにからお話しようかと 考えがまとまらなかったのです。そこで、なぜSuperflyの「 愛をこめて花束を 」を感じたのかを お話します。たぶん、さびのせいです。
「愛を込めて花束を 理由なんて訊かないでよね♪」
この詩も、だれかに なぜだか 花束を贈りたいという思いの詩だから、この曲が頭の中で流れたのだと思います。

ただ、Superflyの「 愛をこめて花束を 」と、大きく違うのは、この詩は 音楽ではないってこと。
詩なんだから あたりまえといえば あたりまえなんですが、個人的にはもっと音楽的であってもよかった気がします。
 音楽的っていうのは、全体の流れに イントロがあってすこし調子があがってそのうち クライマックスがやってきて 人の心に余韻をもたらすような 終盤へというような ながれのことです。

一連目と二連目は 描きたい場面や人物像が明確で よく解ったのですが、
三連目のクライマックスになると とたんに 情景や登場人物像が よく解らなくなりました。
そこは山場なので もうすこし丁寧に描いても(熱唱しても) よかったんじゃあないでしょうか?
  

その(エジプトの水汲み娘)瞳(エジプトの水汲み娘)の黒に夜空が閉じこめられている
いのる。に似た感情がひとすじ青くつきぬけて
私(話者が登場してます。でも 話者が性別もそして なぜエジプト娘のことを知ってるのかも分からない 娘とは ただの縁もゆかりもない人かもしれない)けれど心臓を揺り動かす
カーテンで仕切られたアルコールの匂い(お酒かと思いました。)と
しずまりかえった14才の苛立ち(未成年だから大人の醜態に困っているのかも)
あなたはマグネシウムの純度を見るような(あとで、
>>530 追記★を読んで、恋愛描写だったと気が付きましたが、物質を見るときのクールな考えを 想像していたので、恋愛だとは 思えませんでした。)
神経質な指先で1分をはかり (ここも、恋愛感情だったんですね)
それが私の永遠だった (←だから、ここの意味も よくわからなかったです。)

三連目の登場人物たちの相関図が解らなかったのだけど、四連目になると
> いろんなものになってみましょう
>男に、女に、老人に、子どもに
>多分あなたには
>思い出すだけですべて可能でしょう

登場人物たちが理解できないという仕組みでつくられているのかもしれない。
私とか あなたとかは 読者が好きに想像する仕組みだったのかな。
いたいけでけなげな遠い国(エジプト)の乙女を 想像してみることで
思い遣れる時間が、この詩なのですよ。と、四連目で 言われたと思いました。

>>530の下のほうに書いておられる★★追記を読んで、それらを追記したくなるということは それらが この詩に欠けている情報ではなかったかと思います。それらを感じさせるフレーズがあれば、この詩の素敵なクライマックスとなったはずと思います。クライマックスとしては、残念でした。

四連目
>記憶の砂が告げる

>密やかな月下美人の芳香
>ひなげしのうた
> すみれのひたむき
> ガーベラの飛翔
> 風のダンスに消えてはまた立ち上る
> ムスカリの群生の幻に
>男に、女に、老人に、こども
>腕をくんで踊ろう
>夜を囲み

この連は、わたしがSuperflyの「 愛をこめて花束を 」を感じた最大の理由です。実に多彩な色の名前の列挙が Superflyの「 愛をこめて花束を 」にはあるので、私のオツムの中では この箇所と響きあいました。

わたしのオツムって、うっかりさんなんだか明晰だか解らないのですが、この詩はかの曲のように理由をいうのは野暮だけど、とにかく花束(花園)を贈る詩。
というふうに響いてしまったもので、三連目の多くの不思議 理解不能箇所は わざと 解らなくこのなっている仕組みの詩なのかもしれないと思いました。

つまり、私(るるりら)には この詩にでてくる「わたし」や「あなた」の人物像が まったく解りませんでした。唄だったら
声の質で「わたし」の性別とかが解るのですが、まったく解らない。男に、女に、老人に、こども にも とにかくいろんな存在に、想像の力で なってごらんなさいよというのが作者の提案なのかもしれない。
そして、遠い国のいたいけな少女に、読者も想像の花園を見せてあげてよ。という読者に対する提案なのかもしれないと 感じて、なにか 温かい気持ちになりました。
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