映画館ポエム座[224]
2008 01/08 16:08
渡邉建志

>223
#おお、泰西名画と並べられるとすごい話だそりゃ!と思いました。非日常性かあ。文芸座10メートルもあるんだー。てれびではたしかに白黒映画見辛いですね。昔寮に住んでいたころ食堂に、友人たちと横3メートルのスクリーンを買って、プロジェクタで写し、5.1chサラウンドで見てたのですが、それだけでもぜんぜんテレビモニタで見るのと感想が違ってびっくりしました。人と見るというのもある種祝祭感溢れるみたいなものなのかしら、とも思う。映画館で人が泣いているのが聞こえると一緒に泣いてしまうみたいな。どらまはやっぱりカット数が多いんでしょうなあ。バストショットも多くなろうし、切り返しも多くなろうし、そうすると台詞のやり取りも多くなろうし、映画が寡黙でありうるのに比べてテレビ/どらまが寡黙であるということは不可能であり饒舌であることによって常に視聴者の注意を他チャンネルに背けないというのがテレビの宿命なのではないかと思うにやっぱりNHKだけはがんばって欲しいなと、せめてNHKBSだけはがんばって欲しいなと、昔の世界わが心の旅とか最近だと関口知宏の中国紀行とかみたいに寡黙な世界で突っ走って欲しいわけですが、あれ、音の話だしドキュメンタリーの話になってるな。武満徹が、音響は映画館で一音でも聞き落とされないように設計しているのに試写室ではそれがきちんと鳴っていない、と不満げに「シネマの快楽」(河出文庫、ハスM氏との傑作な対談)で語っていて、試写室でそれならテレビだとますますだなと思いました。正直タルコフスキーとかソクーロフとかパラジャーノフとかは映画館でないとなあと思ったのですがそれはどんな映画でもそうだろうといわれればそうだなあうむ無駄言が多い。テレビで映画の夜景を見るときに何がなんだか分からなくなってしまうのはつらいですな。液晶ならもうちょっとましなのかな。そういえば非常灯で映画館から暗闇がなくなってしまったって誰かが嘆いていました。それはともかく比呂氏のその年越しの素敵さはいったい何なんですか。いいないいな。人間っていいな(黙れ
#映画館という場所の機能、についてちょっと動かされた文章を引用(ハスM氏)
>三つ目は、映画史という概念の成立に必須の映画を見る機会と場所が、20世紀のある時期まで、世界的にきわめて限定されていたということです。映画である限り、傑作も愚作もすべて上映するパリのシネマテークを除けば、1970年当時、人々が映画史に接する機会はほとんどなかったのです。
>では、あらゆるものがヴィデオやDVDで見られるようになった今日、人類の映画史的な視線はより豊かなものとなったかといえば、必ずしもそうとはいいきれません。それは、上映後に、人々が集まって、見たばかりの作品を興奮して語り合うという場が失われてしまったからです。このような場の存在こそ、映画の未来にとっては、大学のフィルム・スタディーズなどより遙かに有効なはずです。
#http://www.mube.jp/pages/critique_22.html
スレッドへ