雑談スレッド6軒目[360]
2005 09/04 10:35
田代深子

昨日
池袋のジュンク堂で入沢康夫さんと藤井貞和さんのトークセッションが行われたのを聴いてきました
入沢さんの「詩を書くこと」に対する考え方が 自分ととてもよく似ていたので自己満足(笑)

物語を前提とするんだけれども そのプロットを伝達するだけが目的ではなく 語り換えは不可能
書かれる「私」は作者ではないし 物語に依存しながら物語を伝えることをしないのだとしたら
何が目的なのか それが「詩」なのだ と 話を聞きながら思っていたわけです

詩とは文であって文でない言語表現です 文字の配列が意味を不規則に放出している
読者は 作者の意図にかかわらず 自らの言語経験に則って 詩の文字配列に明滅する意味から意味へ
飛躍もしくは彷徨することができる ……そのように再確認

また入沢さんが「七五調」を好んで使うと言うのに対し
藤井さんが 七五調と五七五七七は分けて考えてほうがいい 七五調は「語り」のリズムなのだと言われ
なるほどと思いました 詩は詠ずるものでなく語るもの それも 文字を「見る」「読む」ことと
同時に進行していく 思考と身体に染みついた言語経験の揺れも意識される

と まぁ いろいろ考えつつどきどきし 最後に「漂ふ舟」に直筆サインをいただいて大満足でした◎
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