生贄合評スレ[55]
2004 11/14 05:24
本木はじめ

一行目の、黄金はとんぼと思います。この一行は美しい情景描写であると共にここから先への案内役、
外から内へと入ってゆく為の機会、詩が生まれる入り口を表しているのでは。と。
すれちがう闇 は、夕暮れから夜に変わる頃、黄昏。あと、誰か、もしくは誰のなかにもある闇、病み。
髪を長くした人、黒髪と勝手に判断。前の行の闇とスムーズにくっついて、溶けるような読みやすさ。
しかも、今度は少し違う闇、誰のなかにでもあるあこがれや郷愁、喪失感みたいなものを喚起させてくれる。
空は が同じ行で一文字分開けてあることによって変調の心地よさを味わい、
すばやく 空は に視点、観点?を切り替えられ、あとは、その闇や病みやあこがれや郷愁、喪失感が、
自分のどこかではなく、またしても届かないどこかへ過ぎ去ってゆく。みたいな。

この詩は好きであります。はい。
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