恐怖体験[70]
2005 01/21 04:20
北村 守通

小学校3年生のある夏の日、怪人は魚を突く金突きの練習をしていた。庭の芝生に打ちこんでいたが、それを見ていた兄が「これは面白そうだ」とプラモデルの廃品を目標に仕立てることを思いつき、実行した。プラスティックは見事に貫通し、その破壊力に取りつかれた兄は、更なる目標を欲した。しかし、適当なものがなかったので、プラモデルについていたゴムタイヤを取り外し、今度はそれを標的とした。1発目はよかったのだ・・・しかし、2発目。適当な角度を得ることができなかった金突きは、ゴムの反動で反射してきた。その切っ先は兄の横を通り、本来の持ち主たる私の左腕に・・・痛みは無かった。ただ噴水の様な赤いものが私の視界を横切っていた。白いティーシャツは赤く変色した。その傷跡は34となった今でもくっきり残っている・・・
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