書き換え連詩スレッド[42]
2010 09/26 20:47
亜樹

無知な葦が命一杯に手足を伸ばすのを
喜んだ太陽がギラギラと照る。
さよなら、はもう
溶けてしまった。

画用紙の端からはみ出さないように
クレヨンを動かす。
これさえ出来れば、大丈夫だよ、と
お母さんが笑う。
非対称の唇の歪み。

永遠に変わらない信号や
地面に張り付いたまま
浮かない踵やつま先や
それからあなたと貴方とアナタ。

画用紙の端からはみ出さないように、と
動かしたクレヨンの赤や緑の線を見ながら
そうやってわたしも私もワタシも
芸のうまい猿になっていく。
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