書き換え連詩スレッド[183]
2018 07/13 12:08
たこ

絶望するカッサンドラの群青の空に
なりっぱなしのカーラジオが
火炎放射器のように喚き立てる午後2時半、
スクランブル交差点のインターセクションで、
僕は乱立するビル群の垂直線と送電線に切り刻まれた空を仰いで叫んでみる

生きていますか?
どこにいますか?
あなたは誰ですか?

地団駄を踏んでも動かない大地。
水は一体どこにあるのか?
コンクリートに覆われた道を
スコップで一生懸命掘ってみたところで湧き出る水はない。
カッサンドラの空を切り取る巨体なLEDのスクリーンから、壊れたように流れる泥水と土砂で潰された家々。
もう、いっぱいだ。石と砂を飲み食わされて、もう、いっぱいだ。
ばかやろう。世界は君に何をした?
僕らは世界に何をした?
隊列を組んだ入道雲の大群が、黙々と空と大地を圧迫し僕らを押しつぶす。
絶望的な群青色の空で蝉がわめきたてる季節がやってくる。
世界は君に何をしたのか?
僕らは世界に何をしたのか。
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