巻頭詩保存スレ[55]
2005 05/17 01:34
藤崎 褥

(2005 5/17 1:32)
  
水芭蕉の中の 
芭蕉じいさんが落としてった 
  
時計の針 博多どんたく 
  
 新緑の威力、驚きの緑々さ と 
   これまた驚きの 天然白色 、 共に 
 真昼の太陽が 青っぽく さんさん 
  
 あいを廻り ぞらを詠う 
  
 よびかたを考えたりしないような時計、その進み方 
  
針の位置、くるくるめぐる 、動きの連続につられて季節は 
 在 何時 いつ、といってもそれは瞬間のことだ 
  
蓮の池辺に映る月  
  
 水芭蕉の傍はた には さあさや と泳ぐ時間 
  
 蓮の池辺に映る月 
 水面が     さや ざわ  揺れる 
  
  
月も太陽も あまり語られることはなかったが 
26行目あたりに突然表われ それらしい顔をしていた 
  
呪いをかける兎 
太陽 
               彩々 さいさい 歳々 
    青く移りゆく ゆくり ゆりうごけ ゆらん 
  
  
  うたに写る 逆さの月は湛える水に( ざわ ゆら) 明止 
  
そして完成しなくなった 


#sage
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