批評しましょ[223]
2004 08/30 18:48
山内緋呂子

>210
>狙いととられることは私が意図するところではありません。
>ちなみに、どうして書かれないのかなあ、というのは川元さんの読みを通じて浮かび上>がった疑問である

そうですね。私は「これは日記ととれる」と、断定して言うことが、怖かったのだと思います。自分の批評がつたないものであること、また、過去の石畑さんとの私信のやりとりから、使う言葉に気を使わなければならないと思ったこと。それで、「作者に聞く」という誠に方向外れな書き方になりました。また、「狙いなんですか?」という私の言葉もどこか「狙いのつもりでもそれにしてもなっていない」だとか、「日記程度のものしか書けない」というようにもしかしたら石畑さんは受け取られたのかもしれません。しかし、そういう気持ちではありませんでした。あくまで私の不安からです。

>“言葉の飛躍”が感じられないことが詩にとってよくない要素だとは必ずしも思ってい>ません。もちろん作者の個性は大きな魅力のひとつです。しかし詩作において・また読>み手としても私はそこだけに終始するつもりはないので

同感です。私も、「言葉の跳躍」が見られないことがいい詩か、よくない詩であるかに、大きく関わっているとは思いません。

>暗に表現することもあれば文字そのままを用いることもあり、さまざまです。

それは理解しているつもりです。また、「視姦」という言葉が出てきた詩が、「未詩・独白」であったこと、きちんと確かめもせずに、言及してしまい、もうしわけありませんでした。

>文字そのままであることのインパクトという点をおっしゃっているのかと受け取りつつ

そうです。

>暗に表現されたものでも現にそこに“表現”されているのならば危険は同様であると私>は考えています。

これは意見の相違です。これについては後に述べます。

>想いを言葉にする際、また構成上、作中に必要な言葉ならば私は使います。

それは私もそうです。皆さんそうだと思います。(←これも嫌味で言っているのではありません)

>衝動に任せるのではなく、できることならきちんとご自身の中で思考をまとめてからに>していただきたかったです。互いの認識が異なるままその枝葉の部分でまた議論をしな>くてはならないような状態はなるべく避けたいのです。

全くその通りです。精神的に参っていたことを理由にして申し訳ありませんが、感情的なままで、意見を述べ、申し訳ありませんでした。

少し長くなります。
>文字そのままであることのインパクトという点

これは、女性の作者が作中で「セックス」「濡れる」「ヤル」等、文脈からではなく、はっきり「性」と受け取られる言葉、インパクトのある言葉を使って書いた作品の読者の中に、
「こういう言葉を使う女はヤラせてくれる」「ヤリタイんだろ」という稚拙な感想を持つ方がいらっしゃることは事実です。そして、私が言った「女性を辱める」というのはこういう読者が「結局女というものは、エロいんだ。薄汚い」→「女なんて下劣」という狭い意見に達する読者が実際にいるのです。これは、ごく一部のことかもしれません。それで、「女性を辱める危険性がありませんか、とお聞きしたかった」という言葉を使いました。それで、「暗に表現されたもの」よりも、「インパクトのあるもの」の方が、その危険性が高いという意味で使いました。しかし今は、単に、「こういう読みをする読者もいる」というだけのことであると、私は考えています。

>確信できる要素は、しかしどこにもないのではないでしょうか。人の心とは、表現する>者の想像範囲内にいつでもあるものとは限りません。

全くその通りです。私もそう考えます。自分の作品コメントにも書いていますが、(これも、「あなたは何も読んでいない」という意味ではありません)書いて発表したら、読んだ方のものになると考えています。これも、書いたものに責任を持たないとか、修正をしないという意味ではありません。読まれた方の感想が、全く自分の範疇外であることは、とても興味深く、嬉しいものです。

また、説明する為に、私的なことをお話しなければなりませんが、ご了承ください。かって私は「書く時」に使う言葉をとても選んでいました。自分にとって許せない言葉がありました。それはとても細かいこと、例えば助詞、過去形か、そうでないか、といったものから、名詞までありました。それは、自分が書く上で、禁じていればよかったことです。ただ、石畑さんにもかっての私信でお伝えした通り、諸事情により、その、自分が禁じていた言葉を当時使ってらっしゃった石畑さんに、矛先を向けてしまったこと、大変もうしわけ有りませんでした。

前述のおかしな感想を持たれる読者のように、「作品」=「作者」と捉える方がまだまだ多いのです。そして、私自身も、「書く時」に、使う言葉を非常に選んでいたこと、また、「書かない時」でも、言葉に敏感でした。簡単な例でいうと、ラジオで好きな歌手が、リスナーに対して「うるさーい」と言うのを聞いて、もう好きではないと思ったりしていました。しかし、「書く時」はある程度作者の制限があるとして、「書かない時」の「作者」というのは「人」です。言葉は動いています。現在は、人がどんな言葉を使ったからと言って即、その人を嫌いになったり、好きになったりすることはありません。また、そう考えることで私自身も「作者」と「作品」をはっきり独立して、やっと考えられるようになり、最近では、書く時に使う言葉、言い回し、が随分自由になってきた、と自分なりに考えています。

石畑さんは、「書く人」である前に「人」です。それで、今回、気をつけたつもりでしたが、他の問題で精神的に参っていたこともあり、冷静になれず、石畑さんを傷つけてしまい、申し訳ありませんでした。
私に対する書き込みを拝見する限り、感情を高ぶらせてしまっているようで、全く、自分のしたことからによるものですが、早く、精神的に落ち着いてくれることを願います。

また、この件に限らず、何か、私の発言で石畑さんが、疑問に思うことがございましたら、遠慮なく、お聞きください。その際、私信はお控えになりたいということですし、私も私信でお答えするのは恐縮ですので、雑談スレッド等、お使いくださるとよろしいと思います。白糸さん、片野さん、度々の失礼、お許しください。
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