酒処 越後屋[221]
08/07 22:48
汰介

大体何故こんな事を言うのかと言えば、

例えば、ワーグナーにしろ、プロコフィエフにしろ、
若い時分に、初めて聞いた時は、さっぱりツボが分らなかったからであり、
むしろ、ワーグナーに至っては、足りない資料で、明らかに偏見を持って、
よく聞きもせずに馬鹿にしていたからである。

若い時と言うのは、特に友達が、こう言う評価をしたから、こうに違いない、
等の、糞仕様もない評価を下す物だ。
それもある意味では仕方が無い事で、そう言う訳の分らないある意味インチキ評価を掻い潜らないと実際の物も見えて来ないと言うのも確かな事だと私は思う
(インチキ評価とは言ったが、それもある意味では、萌芽であり、馬鹿には出来ないのではあるが)。

まあ、プロコフィエフも「古典交響曲」位しかまともに聞いて無いのであるが(スキタイ組曲もどういう訳か聞いてないのである)、あれだけでも聞き込めば、出汁は十分に出て来る。

幅広く聞くのもそれはそれで、良いが、お気に入りをしつこく聞きまくるのも、
それはそれでありなのではないか?
結局それで、何か新しい種でも、その作家の伝えたかった一端でも発見できれば帳消しである。

と、思う。
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