09/02 11:58
深水遊脚
sage
「のたまう」がやや殺伐とした論争で相手を揶揄する文脈で皮肉をたっぷり絡めて用いられていたのも何度か見ました。OLさんの愚痴で上司の見当違いな発言を引くときにも「のたまう」が使われていました。なんだか「貴様」や「手前」がたどった変化をじかに見ているような気がしたので書いておきます。使用頻度としてはそれほど高くないとは思いますが。
高貴な身分の人が周りを引っ掻きまわすような発言をして実際混乱する、その様を面白おかしく表現するのに「のたまう」が合うのかもしれません。あるいは身分に教養が伴っていない事例は昔からありふれていて、こうした皮肉や揶揄が「のたまう」の裏の意味として昔からあったのか、私にはわかりませんが、あったんだろうな、とは思います。
それにしても、謙虚さを欠く人に対する世間の目は、どこも厳しいですね。変な謙譲表現と自己愛は、2つ合わせて、ディフェンスなのではないか、と考えるとしっくり来ます。
とはいえ小池さんが書かれた「つたない」のニュアンスが本当の謙譲だとは思います。己をみつめて、高みに行こうとしていなければ相手がどの高みにいて、己の立ち位置はどこなのかということが本当には分かりませんから。