夢を見たら書き込むスレ2[121]
2007 06/05 12:56
佐々宝砂

温泉旅館を思い出させる木造建築の内部にいる。壁には観光地らしいポスターが貼られている。階段だらけで、その木製の階段がまた途方もなくぐちゃぐちゃに混みいって、どうやって登るんだあ降りるんだあ的な代物。確か西洋の画家で混みいった階段をデッサンしてた人がいるが、私のはそれを小さく和風にして箱根細工的に混みいらせた階段。普通なら歩けないけど夢なら歩ける。で、階段には混みいってない広くて普通のものもあって、そうした階段はみな降りるしかなくて、降りると必ず地下一階のフロントに出る(旅館なのでフロントがあるらしい)。フロントに何か言うとお風呂はあちらですという。確かに温泉旅館なのだ。というところで夢と気づく。階段だらけの温泉旅館の夢はおなじみの夢なのだ。いつもだとフロントのいうまま風呂に入るか(広いが清潔感のない風呂場)、自分の部屋を探して迷ったりする。

たまには違うことをしましょう。というわけで登りにくい階段を登ることにした。通常階段は登るものではなく上るものだが、上に行くに従いよじ登る感じなので、あえて登ると表記する。山を登る感じではなく洞窟内部を登る感じに近い。だがどこもかしこも木造で明らかに人工的な階段だ。埃がたまってるところとそうでないところがある。埃がたまってない方に進むと広い部屋があった。山梨あたりの観光地で見かけるような石の細工物が部屋中に散りばめられている。全体的な印象は室内に作った石の花園または狭い石の庭園といった趣き。狭いが散策路もある。掃除が行き届いているのか新しいのか、埃ひとつなく清潔だ。散策路を巡ると、おなじみの広い下りの階段が待っていた。

これを降りるときっとまたフロントだ、ってんで引き返し、今度は埃だらけの階段を登ることにした。階段のところどころに本が落ちている。古そうな本だ。本の数はだんだん増えてゆく。カバーのない古びた文庫本が重なってるので背表紙を見たら、しりあがり寿とルソーだった。なんつう組み合わせやと思いつつさらに登ると、そこらは古本屋か本好きの物置みたいになってきた。ハードカバーの古典全集と古そうなマンガが入り乱れている。読みたくなってマンガを手にとると、横に誰かきて、読んじゃだめだという。なんでやねんと横をみると、ひちょり(日ハムの森本稀哲選手)を小型化したようなやつがいた。こんなやつ知りませんってんで、70年代ぽいマンガを開いたら、とたんに目が覚めた。

えっそういうことかと思い、目を閉じてしばらくしたら、さっきとはかなり細部が違うが、埃だらけ本だらけ階段だらけの光景が見えてきた。小型ひちょりもいたが、さっきよりさらに小型化している。ほぼ妖怪である。こいつのいうことは正しかったのだから、いうこときこうと思った。どうしたいのと聞くから、行ったことないところに行きたいと言うと、じゃあ行こうと言う。埃だらけの狭苦しい階段を降りてゆくのでついてった。相変わらず本がたくさん落ちている。読んじゃだめ?と聞くとダメと言う。

どんどんどんどん降りて、ものすごく広い場所に出た。料理をする場所のようだ。あちこちから湯気。床に落ちてる脂、飯粒。清潔とはいいがたい。その中央に焼肉を吐き出し続ける巨大な機械があった。小型ひちょりが機械によじ登るので、私も登った。機械のてっぺんに金属製の台のようなものがあり、小型ひちょりはそこに座ったが、私は座るところがない。仕方なく台の足につかまったら、行くよ!と声がして機械が前進をはじめたので焦った。相変わらず焼肉が吐き出されてるが、この機械乗り物だったのか? かなり必死にしがみついて目をつぶった。と、空気の雰囲気が変わった。外に出たんだと思った。目を開けると、壁があった。

あれ。私の寝室の壁だ。また目覚めたらしい。もいちど意地で目を閉じた。本と階段が見えてきた。小型ひちょりはさらに小型化してしかも全身緑だ。ほぼ、ではなく完全に妖怪である。わかる?と心配そうに聞くのでわかるよと笑ってやったら、小型ひちょりの背が少し伸びた。外に出なくていいから上に行ってみようと言って、私が先になって階段を登った。ふと後ろを見ると、小型緑ひちょりは小型でも緑でもなくなって、やや小柄な普通の男になっていた。それ以上でかくならんでいいぞ、と言ったら、それ以上寝てると怒るぞ、とダンナが言った。時計を見ると七時半でもう寝てるわけにはいかないから、起きた。

ゴーメンガーストな夢でしたわ。ちなみに夢の続きを見るのに成功したのは今回がはじめて。
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