連座 萬草庵 弐軒目[788]
2010 05/18 15:46
佐々宝砂
からからと笑ふ人あり五月場所
夏場所や君の小指の湿りをり
夏場所や薫るは緑のみならず
醜名とふ名を汚し磨き五月場所
五月場所まだ汗にならぬ酒ここに
夏場所の白き膚のおそろしき
春惜しむ遠ざかりゆく嬰ニ音
伽羅香る部屋にて君を待ちてをり
忍冬ひとりになれぬ家に咲く
きみに差し出す素足、夜。
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