2007 02/07 10:40
渦巻二三五
マスコミでことさら大きく取り上げるから「騒動」になる。
「失言」のことくらいでいろいろ滞るのは良くない。本来の仕事してくれと私も思う。
それはそれとして。
「産む機械」発言に憤りや嫌悪感を持つのは、その物の言いようについてを問題にしているの。
それに対して、「ともかく政治の話しようぜ、それどころじゃないだろ」という意見が出るのはまあ、それはそうだろうとは思うけど、そういうふうになると、発せられた「言葉」に憤りや嫌悪感を持ったという声はどうしても置き去りにされてしまうわよね。
些細な言葉尻をとらえて云々してる、と言う人たちは、その「些細な言葉尻」にさえ反応してしまう人たちの置かれている状況というのを、知識として知ってはいても、ほんとうには理解できていないのだと思う。
それはまあ、自分が身に沁みてなければわからないのはしようがないかもしれないけど、そういう人たちの声に耳ふさぐような態度はどうかと思う。
(「戦略」として「失言問題」をことさらに取り上げる人たちは別ね。)
大臣は、人を数とみなして「産む機械」と言った。それはそのとき「数」の話をしていたから、本人としては自然と出てきた言葉なのだろうけど、それを聞かされた私たちはそれぞれに人生のある個々の人間。
自分の親兄弟や子や孫を「産む機械」などと考えはしない。そこには敬意や情愛があるから。
そういう人間の感情を踏みつぶすような言葉に対する素朴な憤りや不快感を、取るに足りないことのように言うのは、言葉の威力に対して鈍感で怠惰な態度だと思う。
その後「結婚して子ども二人持ちたい=健全」発言でまた物議をかもしてますね。
この発言自体は、それほどの問題発言ではないかもしれない。
結婚して子ども二人持ちたいという希望を持っていない人たちが不健全だと言ったわけではない。文字通りでは確かにそうだ。
でも、先の発言と併せ考えてみれば「そういう意識の人」なんだ、と受け取るに充分だ。
それくらいの「読み」ができなくては詩なんか読めない。
それで、「そういう意識の人」がこのまま大臣やってて良いのかどうかとか、少子化対策はどうあるべきかという問題はまた別の話。