石鹸のかたくるしさで洗ってる
　

剃刀の刃が欠けました八月に

スイカ割り頭割られて昇天す

宝石を千粒飲んで宙に吐く

言霊がさ迷う夏よ蛍鳴く

ソーダ水海面の明るさ暗さ

花火割れ君の唇変な味
　

雨の日はホムンクルスも瓶の外
雫ごと微塵のヘルマフロディトス

雨粒が購う記憶のオンディーヌ
妖精の輪が表土より躍り出る

水筒とランゲルハンス島の薔薇
雨の日はバベルの図書館思い出ノート
　

ナメクジよ君にも耳はあるんだろ

ジガバチのウエスト細く黒き美女

猩々蝿律儀に赤いちいさな眼
　

紫陽花の花色に問う水の味

華やいだ花火は空に降るダイヤ

携帯のキー打ち飛ばす電子鳩
　

どうせならこの指とまれ名無し虫

蟻よなぜおまえは黒く生まれたか

陽をうけても透けて見えない青虫の羽
　

あぁロミオあなたはどうしてアオミドロ
アオミドロよもや青みを帯びた泥？

シャジク藻綱 ホシミドロ目 アオミドロ
星を見る泥の目？それがアオミドロ？

水槽でマリモと共存アオミドロ
アオミドロもしもほどけたマリモだったら

アオミドロ丸めてみたよ。そうおなり
星を見る泥の目私もアオミドロ
　

梅雨入りの風ネムふわりと船出する
薄紅のケセランパサラン合歓の花

まぶたにも当ててみたいなネムの花
ネム色の一糸一糸のグラデーション

霧雨と薄日をあびてネムの花
ふうわりと飛び立つ風情のネムの花
　

モズク酢を集めて浜氏モカ三日
　

蛙棲む　田んぼの隣に　金の海
　

アリマキに溢れる初夏のテントムシ
テントムシさなぎはちょっとグロテスク

水縁りのワスレナグサあれは欲しくなる
木道にカナヘビ一匹「シッポがナイ」

ホタルブクロほたる去ってもふうわりと
ネジバナの蕾を今年は見たいもの

トケイソウ夏へと急いで実を結ぶ
集真藍（アジサイ）が集める藍のスペクトル

マルベリー？どう見てもあんた桑だけど
暗紫のと渋いの赤いの酸っぱいの
　

さら！　　　　　　なつつばき!!
　　　･･･かっぱ？　　　　　　　あぁ、咲いてるね
　

つまらないことを書いたと書き換える
＃この投稿書き換えました。
　

帽子から飛び去った鳩帰らずに

猛獣に何度も同じ愚痴こぼし

朝までに空き地巡りを終わらせる
　

速すぎて二頭に見える　残象か

セイウチに笛を吹かれて拍手する

「二万です」　二人の愛は閉園に

＃動物＋ダジャレ＝対抗心です。
　

胡麻ダレを集めて囃しモガ引火
　

え。小池さん『スターシップと俳句』なんてものまで読んでるの。
マニアックなものをまた・・・あれは傑作というより奇作なので、
ヘンなものを読みたいときに読み返すといいです。その程度です。
雑談なのでsage
　

ミニバラの一刷きの色匂い立つ
鬼灯の葉陰あかるく白い花

万能のオルトランまたハイポネックス
切り込みの朝顔今年は好きに咲け

さはさはと緑に潜く二足歩行
緑陰の航路われらは潜水艇
　

お世話になっています。いつぞやNo.145で紹介していただいた文章とその掲載本、
俳句世界４「歳時記の宇宙」雄山閣出版、図書館にリクエストしたのがやっと
届き、先日借り出してきました。「季重なりの歴史と問題点」については再読して、
全体はいろいろと見物だけして、面白かったです。ありがとうございました。
「銀河系宇宙の歳時記」とか「歳時記の年代記」とか、題名だけのスレッドネタを
幾つか考えてしまいましたです。（どうも私は頭がそっちに行ってしまう･･･）

雑談ごめんなさい。「スターシップと俳句」は既読のはずなのですが記憶になくて、
でも作者は違いますが「スタータイド･ライジング」がとても好きでした。
　

モーヴムーブ流れる藤と揺れる桐
クマバチの微かな羽音さがる藤

赤潮のサクラエビ色 駿河湾
バリカンできれいに刈り込む新茶摘み
＃あのバリカン、バキュームついているのかな

西日本シイノキどの木も花たわわ
レンゲ畑 空中窒素固定装置

ホウノキは包んだ何を山に開く？
ホウノキがこの世へ包んで来たものは

金色の大猫の背中 麦畑
まだ緑の猫の背中も撫でる風
　

シャボン玉まばたきしているおまえの目


野遊びやブランコひとつ壊れてる


風船が割れるまで待つ片想い


炎昼に丸く溶けゆくビルディング


夕立や観音扉の奥の闇
　

窓開けて浴びるシャワーや朝まだき

そろそろ初夏の気分、とゆーことで背景をサワヤカにしてみました。
真夏は青空に雲の背景にしよーかな。
初夏の季語だと「シャワー」「風薫る」などが素敵であります。
　

メタリカと、書いて現わす、重音楽。