窮屈
ウデラコウ

愛してるのに 窮屈なのよ

なぜかしら

一人考えたの


アルコールに半分意識もってかれた脳みそフル回転して




愛されてるのに 窮屈なのよ


なぜかしら


あなたの声を聞きながら考えたの



隣で絡んでくる若い男子学生を払いのけながら



好きよ好きよ大好きよ

いくら言っても足りないし

愛してる愛してるこの世で一番

思ったこと口にしてるの

ウソなんて一度もついたことないわ



なのに 酷く 窮屈なのよ



自由にみえて 自由じゃないの



愛し 愛されて 満ち足りてるのに 窮屈なの

ううん 違う もっと 他に




そうしたら 見つけたのよ

あなたの 声の ウラガワに



好きとか 愛してるとか それ以前

もっと根本な



あたしが 酷く あなたから 欲しいもの



いつ会えるいつ会える 我慢しなきゃ


触れたいわ触れたいわ でもきっと戻れなくなる


そんな我慢はどうでもいいの


コトバとカラダはバラバラにしちゃいけないのよ
つりあいが取れなきゃ すぐにでも 崩壊しちゃうわ
だからバラバラになる前に


肌を重ねるだなんて そんな大げさなことじゃなくていいの
あたしにしてみれば


見つけたの 見落としてたの 簡単なこと



日常を あたしに頂戴




あたしの日常を あなたにあげるから


それを 共有しあいましょう



特別だけがあたし達をつくってちゃ そりゃ窮屈で 疲れるわ


もっと もっと  すぐ傍に

離れてたって あなたを感じたいのよ


だから 日常を 頂戴
些細な話を 聞かせて頂戴


なんでもいいの


ご飯の話 病院の話 仕事の話 車の話


どんなことでもいいから あたしの頭を あなたの日記帳にしてよ



トクベツなコトバも イツモのコトバも


等しくあたしに 頂戴



休憩中の電話では

今日あったことを 教えて


それが 今は 酷く聞きたいわ


あなたがいつも囁いてくれる

愛しい愛しい 唯一の コトバよりも。


その代わり

今日はあたしが

唯一のコトバを あなたに聞かせてあげる。




自由詩 窮屈 Copyright ウデラコウ 2007-01-06 00:06:20
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