五号惑星
ミゼット

アルドレイドは星を見る
オルドランを探して、もう幾日たった

南のほうから音がして
彼女には
それが予兆だと分かる

オルドランは橋を架けて
ひとり、地平を目指す
ただの涙に急き立てられて
歩まずにはいられない

 小さな星の上に住んでいるから
 ふたりは
 あと二度上がればまた会える

 そしてまた
 知らない顔で軌道を巡る

アルドレイドには百合の香りを
オルドランには朝焼けの光を

美しい双眸には宙の広さだけが映る

アルドレイドは石を飲んで
思い出せる限り歌う
騒ぐ血潮に急き立てられて
立ち止まらずにはいられない

 小さな星の上に住んでいるから
 ふたりは
 あと二度冷めればまた会える

 そしてまた
 知らない顔で軌道を巡る

小さな羊を取り合って、泣き疲れた朝に



自由詩 五号惑星 Copyright ミゼット 2007-01-04 23:57:12
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