12/25 Jewelry Fish
まどろむ海月






都会の蜃気楼の
果てを彷徨い
灼熱に目を痛め
渇きに潤いを失い
足を取る流砂から逃れて
あなたがたどりつくのは

砂漠のオアシスの中に揺れる
白いひかりの礼拝堂
幼い日の賛美歌に
扉は開かれ
妖精の湖に
樹々は佇んでいる

白昼の宙空に
菫色の星々は輝き
星座らは懐かしく
永遠を歌う

さしのべられた手を拒絶しても
孤独もまた愛にしか由来しない
愛の中にあきらめをしのばせても
あきらめの中の愛は消せない

だから小舟にお乗り
この舟は湖の真中で
水面(みなも)が逆転するけど
金色の夢の輝きを経て
珊瑚礁の島々に導く
あなたの大好きな

オパールの砂浜と
サファイアよりエメラルドより
蒼い海はどこまでも続く

クリスマスの日に
南の海で癒やされても
Jewelry Fish になって戯れても
祝福のひかりは
きっと降りしきるから










初出 06年12月25日


自由詩 12/25 Jewelry Fish Copyright まどろむ海月 2007-01-02 22:34:15
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