眠り姫
かや


一、
欲するのは桃色の乳房であり
熟れた林檎の頬ぺたでもあり

二、
卵殻のなか足の指で貪る夢という名の水菓子

三、
拒むために無知を選んだ
意識した愛情も無意識の悪意も

四、
紅を引かない花びらだけが
惚けた現実せかいで輪郭を持つ

五、
「役目を知る者の哀しい眼で愛していると髪を撫でて」





自由詩 眠り姫 Copyright かや 2007-01-01 23:16:30
notebook Home 戻る