白い空
朽木 裕
「今、決めた。 君、明日 銃殺ね」
不感症の空の夢
肩にオウムをのせた男がそう告げて終わる夢
ざらり
咽喉が渇いて
冷たい白い空を見る
夜のあいだに生まれたばかりのかまきりが
ざくり
小さな刃を振ってはおろす
うす暗いばかりのこの部屋には
寒さに凍える小さな生きものがひとり
自由詩
白い空
Copyright
朽木 裕
2007-01-01 21:52:07