大掃除
新守山ダダマ

毎年、大掃除をするたびに
部屋が窮屈になっていく
捨てるつもりでいた物が
捨てられない物に変わるから
高校時代に詩を書き溜めたノートは速攻で捨てたけど
久しく読んでいなかった本とかエロ本とか
取り出すとついつい見てしまってその価値を再認識させられて
おまけに昔の彼女との2ショット写真なんて出て来たら
何ともやりきれない気分になってしまう
掃除とはまるで思い出すことだ
しかもその上に「大」が付くものだから
部屋は思い出が溢れかえってたいへんだ
毎年、大掃除をするたびに
なんだか自分を試されているような気がする
俺はここから次の段階へ踏み出せるのか?
部屋の掃除をする前に
心の掃除をしなきゃいけないのかもしれない


自由詩 大掃除 Copyright 新守山ダダマ 2006-12-31 13:42:55
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