忘れない為に
海月

静かに夜は明けて
眩しい光が辺りを照らす

その単調な繰り返しを繰り返す
嫌になっても変える術を知らず
心身が慣れるのを待つだけ

反発しても最後には諦め
感情を殺して思い止まるしか他はない

誰しもが絶対に起こること
それは消えてしまうこと

誕生と消滅を繰り返す
幼い頃に作ったシャボン玉
綺麗だけど一瞬にして消える
だから、また吹いて作る
だけど、それは同じ形ではない

どんなに頑張ってみても同じ物は出来ない
どんなに縋り付いてみても感じる事は近づけない

君に会いたい
君に逢いたい

だけど
その願いは叶う事はなく

死を待つだけの身とは裏腹に
現実は僕を生かす

数日もしたら忘れてしまうだろう
だから、僕は明日もこの詩を読む
君を忘れない為に


自由詩 忘れない為に Copyright 海月 2006-12-30 01:04:11
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