巡礼、あなたの髪の
たりぽん(大理 奔)

終わる、と
ただ巡っていくだけのものに
あきらめにも似た終止符を
打ち続けて僕の数直線は
みっともない
姿をさらして

   次の巡りを待てないほど急いで
   どこに辿り着けた

造花の野原が風に波を はなつ空
微熱が願った上昇気流の証
くも、雲、
真っ白なくも

   辿り着くと言う
   終止符の名前

ああ簡単に
ピリオドを打ってはいけない
それは小さなガラス玉を
つなぎ合わせるように
編み上げていく
あなたの長い髪に
からまって眠りたい

   あなたのすべてに
   からまってねむりたい

巡る、という
旅 もしくは 放浪の先にある
はじまるという扉の開け方
言葉ではない
くちびるの動きで
教えてくれたあなたの
長い髪をめぐって

   造花の野原が風に
   微熱が願った証



  


自由詩 巡礼、あなたの髪の Copyright たりぽん(大理 奔) 2006-12-26 22:56:23
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