12月22日
モリマサ公

常磐道がおわると
首都高の入り口がこんでいて
道路はあたしたちをのせたまま不規則にぐらぐらとゆれ
アクセルをあさく何度もブレーキペダルと踏み変えながら
時間を値踏みし
その感覚のままクリスマスや
サンタのことを考えていた

ゆりかご保育園は今日クリスマス会でサンタがきたのだそうだ
娘の「慣らし保育」は二日目で彼女はサンタをみたとたん泣いてしまい
あたしがむかえに来るまでずっと泣いていたのだそうだ

今朝そのゆりかご保育園の前で
事故があって「大ちゃんのお母さん」の運転してきたその
ピカピカの赤い乗用車の右前のタイヤのあった部分はひっこんでしまっていた
ベッコリ

誰も死んだりしないけど
その道は今日はつかわないことにした

四つ木まで50分というのはうそだろうとおもったけど本当で
京葉道路を横切りながらようやく
アクセルをあさくあさくなんどもふみかえてあたしたちは
時速40キロで流れだしていく

昨日から小さなやさしい声で娘は
ママ
というようになった

目をあわせて言う事はまだなくて
遠くのほうでつぶやくように
ママ
という
明るい声でわらう




















未詩・独白 12月22日 Copyright モリマサ公 2006-12-23 21:11:16
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